やってはいけない『脊柱管狭窄症の治し方』 【レビュー・感想】

本のレビュー・感想

腰部脊柱管狭窄症だけで240万人(2010)もいると推計される「脊柱管狭窄症」。

そんな脊柱管狭窄症の世界的権威である白石先生の著書。

多くの患者さんを診てきた先生だから語られる真実。

どんな本?

テレビ番組の「世界のスーパードクター」でも紹介され、頸椎外科手術で「筋肉への低ダメージの手術」(白石法)を開発した、白石建先生。

そんな先生が、あまりに情報が溢れ、錯綜し、個人を迷わせている現状を憂え、書いた本。

脊柱管狭窄症という病気をきちんと解説した後、適切な診断手術の重要性を説いています。

しかし、鍼灸やヨガ、体操などの代替療法を頭ごなしに否定するわけではありません。
むしろ、きちんと診断を受けたうえで、有効に活用して欲しい、そんなことが書かれた本となっています。

間違いだらけの「脊柱管狭窄症」の常識」

こんなに増えてる患者数

冒頭、腰部脊柱管狭窄症の患者数は推計240万人と述べましたが、この本では365万人と述べられています。
この本の出版が2018年ですから、8年で125万人も増えたことになります。

超高齢化社会の日本なので、ある程度は理解できますが、この伸び率にはびっくりです!

落とし穴

白石先生は正確な知識や情報をもって欲しい、と患者さんに訴えます。

  • ”自分で治す”として紹介された、本や雑誌の方法を律義に守ったことにより、取り返しのつかない状態にまで進行してしまったケース
  • 「腰痛の一種」くらいに軽く思い、手遅れになってしまうケース
  • 「高齢者だけの病気」として、軽く考えてしまうケース

このように例を挙げながら注意喚起しています。

他に

  • 「命にかかわらない病気」と甘く見てはいけない
  • 「整形外科にかかれば安心」ではない
  • 「薬で治った!」は限られた患者さん

など、気を付けてほしい点を挙げています。

救われるために

さらに良い医者や手術法、施術者の見極め方にも言及しています。

「セカンドオピニオンを嫌がる医者」は要注意

白石先生曰く、自信ある医師ほどセカンドオピニオンをすすめる のだそうです。

手術は人生の一大事です。

担当の先生の話に納得できれば良いのでしょうが、少しでも不安があるのなら別の先生の意見も聞いてみたいですよね。

それが患者さんにとって、とても大切だとわかっているので、白石先生はセカンドオピニオンを積極的にすすめています。

そして手術医や手術法を決める際にも、

  • 手術件数が多いからといって、良い医師とは限らない
  • 行列ができる医師で、3年も待たされると、症状が進行してしまう危険性がある
  • 「低ダメージ手術」が良いとは限らない

など、具体例を挙げながら解説してくれます。

ご自身が手術を勧められた際には、間違いなく参考になります。

「白石法」の開発

白石法」とは、「できるだけ筋肉を傷つけずに行う手術法」。

教科書通りの手術を行い、成功したはずなのに、その後も辛い症状に苦しむ患者さんを見て、「何かおかしい」と感じ、開発した手術法。

実際に僕も何人か出会ったことがあります。

「このままでは歩けなくなる、と言われ、手術したけれど、それから首が回らなくなり、首回りのコリがひどく、さらに足までシビレ、まともに歩けない」
「手術以来、常に首が緊張している」

そのような方たちは決まって、
「首なんて手術するもんじゃない」
「手術しなければよかった」

と言います。

もちろん、世の中にはうまくいった方もいます。
ですが、こうして後悔されている方がいるのも事実です。

白石先生もこうした方たちと向き合い、どうしたらそうした後遺症を防げるか、を考え、筋肉を切らずに行う白石法を開発したそうです。

そのお陰で合併症もなく、最短で元の生活に戻ることが可能になったそうです。

この本では、その方法を詳しく解説するだけでなく、経験者の声も多数紹介されているので、自分も似た症状がないか、調べるのもよいでしょう。

まとめ

先日、明らかに脊柱管狭窄症の兆候が見られる患者さんがみえたため、あらためて学びなおそうと手に取った本書。

知識の確認と新たな治療法があることがわかりました。

この本は『脊柱管狭窄症の治し方』とあり、もちろん腰部に関しても触れられていますが、 主に頸部(首)に関して書かれています。

なので、頸部脊柱管狭窄症と診断され、悩んでいる、手術を迷っている方にお勧めの本となります。

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