【第4回】意図的にストレスへ対処する

第3回まで、まず自分が抱えるストレスをとらえる訓練をしてきました。

いよいよここから、ストレスに対処する方法をお伝えしていきます。

しかし、その前に一つとても大切なことを。

それは、これまでお伝えしてきた〈環境〉〈認知〉〈気分・感情〉〈行動〉〈身体反応〉の5つの中で、

〈環境〉〈気分・感情〉〈身体反応〉は、直接変えることはできない、

ということ。

これを読んでくださっている方は、慢性(腰)痛を抱えている方がメインだと思いますが、申し訳ありません。

慢性腰痛が当てはまる〈身体反応〉は、直接変えることはできないのです。

ですが、思い出してください。

〈環境〉〈認知〉〈気分・感情〉〈行動〉〈身体反応〉の5つの要素は互いに作用し、循環しているんでしたね。

したがって、〈認知〉〈行動〉を変えると、間接的に〈身体反応〉は変わっていきます。

昔からの言い伝えに、次のようのものがあります。

二ーバーの祈り

変えることのできるものについて、
 それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。

変えることのできないものについては、
 それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。

そして、

変えることのできるものと、変えることのできないものとを、
 識別する知恵を与えたまえ。

すばらしい言葉ですよね。この言葉をはじめて知った時、僕は鳥肌が立ちました。

認知行動療法でいえば、

「変えることのできるもの」は、〈認知〉〈行動〉

「変えることのできないもの」は、〈環境〉〈気分・感情〉〈身体反応〉

これをきちんと区別して、「変えることのできるもの」に注力していきましょう!!

ストレスへの対処

では、いよいよ具体的なストレスに対する対処方法をお伝えしていきます。

それは《コーピング》といわれるものです。

コーピングとは、「ストレスに対する、意図的・・・な対処」のこと
 

もう少し具体的に言うと、

「自分を取り巻くストレス状態を改善したり、ストレス状況によって生じた様々なストレス反応を緩和したりするために、何らかの対処を意図的にする」こと

具体的に・・・

これまでお伝えしてきた「散らかった部屋」の例で考えていきましょう。

このような場面(状況)に遭遇したとき、

Bママ<br>
Bママ

もー、またこんなに散らかしてっ!
誰が片づけると思ってるのよ!!

というものが、ありましたね。

これは「自動思考」といって、頭の中に自動で湧き上がってくる思考です。(自動思考については、また別の機会にお話しします)

「自動思考」は勝手に湧き上がってくる思考なので、あらかじめ防いだり、なかったことにすることはできないんです。

ですが、この自動思考が浮かんだあと意図的に別の思考を思い浮かべることは可能です。

Bママ1
Bママ1

そうだ!ついでに部屋の掃除もしよう。
そうしたら、部屋もきれいになるし。

怒りが湧いてきたときに、こう落ち着いて考えるのは難しいとは思います。

ですが、何度も繰り返されるパターンに対して、「認知は変えられる」ということを知っていれば、イライラもずいぶん治まるのではないでしょうか。

他にも、

  • 子どもたちも忙しかったのかな。いろいろ一生懸命取り組んでいるし、今回は片づけてあげよう。

  • これまで何度も言ったり、態度で表したりしてきたけど、まだ伝わっていないんだな。今度もっと「片づけて!」とはっきり言おう。
  • これまで私が片づけてきたから、子どもたちは片づけてくれると思っているのかも。自分で片づけられる人になって欲しいから、そのこときちんと伝えて、自分で片づけてもらおう。

思いつくまま4つの認知の例を挙げてみましたが、この4つのどれが良い悪いではなく、私たちはその気になれば、さまざまな思考=認知を意図的に浮かべることができます。

自分にストレスを与える自動思考に気づいたら、今度は自分のストレスを軽減してくれそうな〈認知〉を自分で新たに見つけていくのです。

そして、新たな認知(ストレスを軽減してくれる)をみつけたら、今度はそれに沿って、それまでとは別の行動の案を出し、実行していきます。

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